こんにちは、グロワクリニック院長のおかむ先生です。
前回は脂肪吸引について解説しましたが、今日は「脂肪吸引だけで、果たしていいのか?」という話をしていきます。今回は、脂肪吸引にクォンタムRFとモフィウス8を組み合わせて行った症例です。
脂肪吸引の「拘縮」と、たるみは別の話
脂肪吸引は、脂肪を物理的に壊して吸引していく手術です。傷ついた組織が修復していく過程で、「拘縮(こうしゅく)」という、縮んで締まる変化が起きます。
ただ、ここで大事なこと。もともと緩んでしまっている組織まで締まるかというと、それはまた別の話なんです。
そもそも「たるみ」は、どの層で起きているのか
顔は、表面から順に「皮膚(表皮・真皮)→ 脂肪 → 筋肉 → 骨」という層で成り立っています。加齢では、それぞれこう変化していきます。
- 骨:少しずつ減っていく
- 筋肉:緩んでいく
- 脂肪:減る部分もあれば、増える部分もある。さらに、脂肪を支えている繊維の組織(FSN)が緩んでいく
- 皮膚:真皮が緩み、表皮との境目の“波打ち”が浅くなることで、表面にシワとして出てくる
たるみ治療の本質は、この中の「どこを改善するのか」を見極めることにあります。
層ごとに、やるべきことが違います
- 骨や脂肪が減った部分 → フィラー(脂肪やヒアルロン酸)で補う
- 脂肪が多い部分 → 減らす
- 緩んだ組織 → 引き締める
このように、原因になっている層に合わせて手を打つ必要があります。
脂肪吸引「だけ」で満足できる人・そうでない人
若い方は、緩んでいる組織が少ないので、脂肪が多いのであれば、それを減らすだけで満足できることもあります。
ただ、30代以降になると、組織の緩みが出てきます。この状態で脂肪だけ減らしても、緩んだ組織が残ってしまい、たるみが残る——という構造上の問題が出やすいのです。
そこで登場する「クォンタムRF」と「モフィウス8」
ここで役に立つのが、クォンタムRFとモフィウス8という治療です。
クォンタムRFは、脂肪層に直接カニューレ(細い管)を入れ、脂肪層の繊維の組織(FSN)に熱を加えて引き締める治療です。この“熱で引き締める”働きは、RF(高周波)の熱だからこそ得られるもので、超音波で脂肪を扱うベイザーやエルサといった機械では、この引き締めに関しては敵いません。クォンタムは主にFSNの引き締めですが、真皮にも熱が届くので、皮膚自体もある程度引き締まります。
モフィウス8は、その真皮に、もう少し熱を届けやすい治療です。
たるみが全体的にある方はクォンタム、皮膚の余りが強い方はモフィウスも併用すると良い。
どちらも、熱が加わったあと3〜6か月かけてリモデリング(繊維の再生)が進み、6か月ごろに引き締まりのピークを迎えると考えています。効果には個人差があります。
今回の症例


今回の方は、クォンタム、モフィウスまでなくても良い方かもしれませんが、たるみは徐々に起きてくるものなので一度しっかり脂肪を減らしつつ組織の引き締めを狙いました。
顎下(あごした)はしっかり締まってきていますが、頬についてはこれからさらに締まってくると期待しています。
まとめ:脂肪も、たるみも気になる方へ
脂肪もあるけれど、たるみも気になる——という方は、脂肪吸引だけでは満足できない可能性があります。そういう方には、クォンタムやモフィウスを同時に受けることをおすすめしています。
一方で、脂肪量がそこまで多くない方は、クォンタムのみ、モフィウスのみ、という選択もありだと思います。
ご自身にどの組み合わせが合うのかは、状態によって変わります。気になる方は、一度カウンセリングにいらしてください。
【施術情報】
- 施術名:脂肪吸引 + クォンタムRF + モフィウス8
- 施術内容:脂肪吸引で余分な脂肪を取り除き、クォンタムRF(脂肪層に熱を加え繊維組織を引き締める)とモフィウス8(真皮に熱を届けて引き締める)を組み合わせて、脂肪とたるみの両方にアプローチする治療です。 ※対象部位:脂肪吸引=頬・ジョール・顎下/クォンタムRF=頬下・顎下・ナゾラビアル/モフィウス8=頬・顎下
- 料金(税込):脂肪吸引スタンダード 297,000円/クォンタムRF 1部位 275,000円/モフィウス8(外科手術併用)132,000円
- 治療期間・回数:脂肪吸引・クォンタムRF・モフィウス8 各1回。クォンタム・モフィウスは熱によるリモデリングのため、3〜6か月かけて変化していきます
- 主なリスク・副作用:内出血、腫れ、痛み、拘縮、左右差、凹凸、熱による熱傷、色素沈着、知覚の変化 など
- ダウンタイム:脂肪吸引は内出血・腫れが2週間程度、その後に拘縮。クォンタムRF・モフィウス8は、数日〜1週間程度の赤み・腫れ・内出血などがみられることがあります
- 自由診療(保険適用外)です。効果や経過には個人差があります。
- 掲載している症例写真は、患者ご本人の同意を得て掲載しています。